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筋原線維レベルでの筋肉の構造

20135/16

筋原線維ミオシンについて

ワークアウトに励むトレーニーの皆さんの一番の興味と関心と言えば筋力の向上、筋肥大では無いかと思われます。

今回は筋肉の構造について一番小さな単位の筋原繊維のミオシンについて、最近読んだ石井直方先生の本から引用させてまとめてみました。

ミオシンには速い筋線維と遅い筋線維とがある

ヒトの筋肉を構成する筋線維は2種類あります。

  • 速筋線維(Fast-twich fibers=FT)
  • 遅筋線維(Slow-twich fibers=ST)

例えれば主にエンジンの役割を果たすミオシンの違いに依ります。

筋原線維レベルでの筋肉の構造

石井直方著 トレーニングをする前に読む本より引用

注、 ミオシン

筋肉に存在している主要なタンパク質の一種。筋収縮力を発揮する本体であり、代表的な「モータータンパク」である。

ミオシンにはそれぞれ起源となる遺伝子の異なるいくつかのタイプがあり、代表的なものが速筋型ミオシンと遅筋型ミオシンです。

速筋型ミオシンが運動する速度は、遅筋型ミオシンに比べると2倍ほど速い事が分かっています。(つまり大きな力が出ると言う事)

一方、持久性の違いは、酸素を用いて効率的にエネルギーを生産するための酵素群(呼吸系酵素)の量が遅筋線維で圧倒的に多い事に依ります。

筋線維組成はまず遺伝で決まる

筋肉の中の速筋線維や遅筋線維の割合を筋線維組成と呼びます。

一卵性双生児の筋線維組成が同じ事から私たちの筋線維組成は、まず遺伝によって決まると考えられています。

ワークアウトを継続している皆さんは勿論、速筋線維を増やす事が目的です。遺伝によって決まっていると書くと夢が無くなりますが、もう少し読み続けて下さい。

動物実験では、生まれてから幼児期までの間はほとんど100%が遅筋線維で、成長とともに速筋線維が増えることも分かっていて、この間の環境的要因が、成長後の筋線維組成に強い影響を与えるとも考えられています。

多数のヒトで調べてみると、平均の筋線維組成が50%FT,50%STとなることから、標準的な活動をしていれば、このようにオールラウンドな筋線維組成になるように環境の圧力が働いているとも想像できます。

逆を言えば継続したトレーニング環境においてはFTの筋線維組成の比率を大きくする事も可能なはずです。(後述しますが!)

持久的トレーニングで遅筋線維が増える

環境が筋線維の性質を替える事は、持久的トレーニングで確かめられます。

ウサギの運動神経の横に刺激電極を挿入し、筋肉が一定のリズムで持続的に活動するようにして飼うと、速筋線維の中に遅筋型ミオシンが現れ始め、1ヶ月ほどで完全に速筋型ミオシンと入れ替わります。

この事は、持久的なトレーニングを行うと筋肉がより遅筋的になる事を示しています。

実際、マラソンランナーの筋肉では、ST、すなわち遅筋線維の割合が極めて高い事が知られています。

皆さんもご存知のお腹や脚にベルトを巻いて、一定の電流を流して腹筋や足や腕を鍛えるものがありました。僕も実験に買った事がありましたが何の効果もありませんでした。

話は戻って、逆に高い強度の筋力トレーニングによって筋線維の性質がより速筋的になるかについては、良くわかっていません。むしろ「あまり変わらない」または「中間的なタイプの筋線維が増える」と言うのが定説になっています。

この事から、「マラソン選手は努力でなれるが、スプリンターは遺伝で決まる」という、やや夢にかけるものの、それらしい結論が導かれます。

こう書くと夢が無いように思いますが、あくまでスプリンター(短距離選手)を目指す訳ではないので間違いの無いように!

次に面白い事例を

宇宙飛行をして無重力環境に置かれたり、ギブスで固定されたりして、筋肉にかかる負荷がなくなったり、筋肉の活動が極めて低下したりしたケースです。

この様な場合、筋肉は萎縮しますが、それにともなって筋線維がより速筋的になります。

しかし、筋肉が萎縮するのでは困ります。

ラットを用いた最近の研究で、筋肉に強いトレーニングを行わせ、その他の時間帯は負荷を完全に除くようにして飼育すると筋萎縮がかなり抑えられ、しかも速筋線維の割合が増える事が示されました。

もしかするとライオンがゴロゴロしていて、一見、なまけものに見えるのも、彼らのスプリンターとしての特性を守る上で重要なことなのかも知れません。

なまけもののライオン

スプリンターを目指す人は強度の高いトレーニングを集中的に行い、その他の時間はゴロゴロとなまけものでいたほうが良いというと、教育的に問題がありますが、トレーニング以外の時間帯に、いかに筋肉と身体をリラックスさせるかということは重要と考えられます。

 

今回はミオシンについて簡単に書いてきましたがアクチンについても取り上げたいと思います。

筋力増強や筋肥大を目指しているわれわれトレーニーももっと筋肉について知るべきと思い今回の投稿となりました。

 

 

 

 

 

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