1990年代の伝説のボディビルダー外伝(フレックス・ウイラー)

1990年代の伝説のビルダーフレックス ビルダー
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無冠の帝王だが美しすぎるフィジークのフレックス・ウイラー


フレックス・ウイラーと言えば1990年代に僕が最もアメリカのボディビルダーを眺めて、ワークアウトに励んだ時代のビルダーの一人でした。
思い出せばショーン・レイやポール・ディレット、ケビン・レブローニそれにドリアン・イエーツ。思い出すだけでも懐かしいビルダー達です。

もちろんアメリカのトッププロ達なので追いつけるはずもありませんが、彼らが僕のワークアウトのモチベーションを上げてくれたのは確かです。

プロのボディビルダーの写真や記事を読んでも面白くないと思われる方にはごめんなさい。ただ、僕は彼らのトレーニング方法が直接役に立つとは、思っていません。が、なにかしらヒントになったり、また、モチベーションを上げるのには最高だと思っています。

同じ重量や同じ身体は無理だと解っていても、少しでも上を目指してトレーニングするのもトレーニーの心がけだと思います。そんな事で独断と懐かしさで1990年代の伝説のビルダーを紹介したいと思います。

フレックスは誰よりも美しいシンメトリーを持ち、理想的な筋腹に丸みを持っていました。まさに素晴らしいトータルパッケージを持ったビルダーでした。

近年はバルクアップに重点が置かれ、モンスター的な大きさがオリンピアの必須条件になっています。しかし、ぼくの中には彼の美しい丸みを帯びた肉体はミスターパーフェクトでした。

1985年からアマチュアで3度の優勝と3度の2位のタイトルを引っさげて1993年にプロデビューをしました。特に印象に残ったのはこの年のアーノルドクラッシックでの優勝です。

サイズ的にも大きくないフレックスですが完璧な仕上がりで他を圧倒しました。

そして、最盛期の1998年当時のフレックスです。

彼がプロになってからの戦績です。

flex経歴

フレックス・ウイラーをチャドニコラスが語る

彼の現役時代のコーチのチャド・ニコラス氏が彼の事について語った記事が月刊ボディビルディング2013年5月号と6月号に掲載されていましたのでまとめてみました。

ダイエット嫌いのフレックス

ダイエット嫌いのフレックス

チャド曰く、彼はとにかくダイエットを嫌い、食事の管理と計画したプランを守らなかったと。コンテストの4週間前までチーティングをしハンバーガーを食べていたと。それも一度に3個も。ところが最後の一踏ん張りも凄かったとチャドは回想しています。

フレックスは精神的にもタフなボディビルダーだとも言っています。ただし、ミスターオリンピアになれなかったのは計画されたダイエットを忠実に行えなかったからだとも言っています。

人間らしくて最高です。この写真をみると彼がかわいく見えるから不思議です。

チャドの見たベストなフレックスは

彼は1998年のフレックスのコンディションが、筋肉も成熟し、あきれるほど見事な丸みと張りを持っていたと言っています。

その逸話としてバックステージで彼がフレックスのコンディションをチェックしていた時に、アーノルド•シュワルツェネッガーが通りがかり、隣にいた誰かに「フレックスこそボディビルディングコンテストのステージに上がったボディビルダーの中で、最高のボディビルダーだ。」と言ったそうです。

当時を振り返ってチャドは「アーノルド本人の口からあんな言葉が聞けるなんて!」と思ったそうです。

トレーニングは軽めだったという神話

この噂は2つの要素があったとチャドは言っています。

1つは、コンテストが近づくにつれフレックスのジムでの動作はスローになっていった為だと。ダイエット嫌いの彼はダイエットに対する精神的な抵抗と葛藤のため、ダイエットや有酸素運動もかなりハードなものとなった。

そんな時期には肉体的にもかなりの負担がかかる。従ってコンテスト前のフレックスはトレーニングのウォーミングアップの時点で既に疲れていて、ジムの中をゆっくり移動している姿がよく見られたからだと彼は言っています。

もう1つは、現役時代のフレックスは頻繁に旅をしていた事です。

フレックスが軽い重量でトレーニングをしているのを見た人はこの旅行中のトレーニングを見たのだとチャドは言っています。フレックスは旅行中も決してトレーニングをやめる事はなく、定期的に行っていました。

しかし、ホームジム以外では慎重に高重量を扱う事は無かったと言っています。普段、ベニスのゴールドジムでは495ポンド(222kg)でインクラインプレスをやっていたそうです。

ロニー・コールマンにチャドを紹介したフレックス・ウイラー

歴史にifは無いのだが、チャドによると1998年にロニーを紹介してくれたのはフレックスだそうです。

この時期はロニーも伸び悩んでおり、オリンピアも上位入賞はありませんでした。そのロニーに、もし、チャドを紹介しなかったら、1998年のミスターオリンピアはコンディションが良かったフレックスが優勝したかも知れません。

この事をフレックスに「ロニーを紹介した事を悔やんでいないのか?」と多くの人がフレックスに尋ねたそうです。フレックスの答えは「全く後悔していない。」と常に答えたそうです。そして、「ロニーは良い友人だし、俺はお互い常にベストコンディションの状態で戦いたいと思っている。

そしてもしチャドがロニーを助けたら、ロニーがベストコンディションでステージに上がる事ができると思ったんだ!」と言ったそうです。

これこそがフレックスの人間性を語る逸話なのです。とチャドが言いました。

そして、最後に「フレックスの様な素質とフィジークを持ったビルダーは出てこないと」

この部分で僕はフレックスがより好きになりました。願わくば彼の様な筋腹を持つ事が夢ですが、その前にもっと筋量を増やさねばなりませんね!

退屈な話かも知れませんでしたが1990年代の伝説のビルダーでした。

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コメント

  1. shori より:

    バランスというのは本当に大事ですよね。最近だとオリンピアの評価基準の前提はデカさにあるような気がしますし、これがいつまで続くのしょうかね。観客の私たちも目が肥えてしまっているということでしょうか。
    カイには個人的にはそろそろ優勝してほしいです。雑誌でもとりわけよく見かけますし、無冠で終わるのはもったいない気がします。でもラミーも今年はいますからね。
    彼はこっちではとても人気です!確かキャリアが3年(間違っていたらすみません)で、オリンピアクラスまであがったので、どうやって短時間でサイズアップをはかったのか、ステロイドの上位にあたる新薬を使ったのか、それとも彼の遺伝子的要因なのか皆が注目しています。
    ブランチウォーレンはすごくカッコいいですね!gaspariの服が似合っていてハードコアな感じがするので好きです。

    • gijoegalliano より:

      syoriさん、こんばんは。今、ジムから帰ってきました。日本は夜の11時半です。
      おっしゃる通り評価基準はデカさですね!きっと怖いもの見たさなのかもしれません。でも、僕は美しさにも焦点を当てて欲しい気がします。
      カイ•グリーンはかなりバルクアップしているように思うのですが、ダークホースのラミーが注目を浴びるでしょうね。キャリアが3年であの体は
      凄すぎますね!ブランチ•ウォーレンは野獣的なかっこ良さが売りです。頑張って欲しいです。
      僕はこの3ヶ月は体脂肪減少を目指しましたが、上手くいきませんでした。来年は4月から4ヶ月かけて落としてみます。3ヶ月で5%を良いとするか
      ダメだと思うかだけなんですが、目標が10%でしたので13%は大きな失敗でした。もう1ヶ月延長しなければなりません。それからは、サイズを求めて
      頑張ってみます。弱点部位の肩と背中を中心に今年から来年3月までやってみます。高重量を扱わずにバルクアップが出来るかどうか?自分の理論が正解なのか
      間違っているのかの検証です。楽しみながら取り組んでいきます。syoriさんもきっと驚異的な背中になっていると思います。また、FBに写真を載せて下さい。
      発奮材料にしますので!

  2. shori より:

    こんにちは。
    フレックス、かっこいいですよね、個人的に彼やデクスターなんかは筋肉の形が本当に奇麗でかつ、左右対称なので、一般的にボディービルダーは誰かと聞かれたらまずこの二人の名前があがる気がします。
    ところでもうすぐミスターオリンピアが開催されますね。舞台はラスベガスで、僕の友達は行くそうです!あいにく僕は今忙しいので友達が羨ましいです!
    昨年度の優勝はフィルでしたが、今年は誰が名誉を手にするのでしょうか。僕はBIG RAMYが優勝するような気がします。
    jeo様は誰が勝つと思いますか?

    • gijoegalliano より:

      syoriさん、こんにちは!
      やはり同じ意見ですね。大きさだけで比べるのではなくバランスや筋肉の美しさでは彼らに勝るものは無いと思います。
      そうそう、ミスターオリンピアですね。フィルの3連覇かジェイの返り咲きか、はたまた、カイ•グリーンか?
      この3人にアーノルド•クラッシックの勝者のデクスターが加わるのでしょうか?最近の仕上がり具合が解りませんが。
      ラミーはNY PROの動画を見ましたが、凄い選手が現れましたね!肩も胸も脚も抜群ですね。日本ではなじみのない選手ですが
      穴馬になりそうですね。アメリカでは人気があるのですか?目が離せないビルダーですね。サイズでフィルとジェイとラミーの争いでは
      ないでしょうか。オリンピアはサイズがポイントですので。個人的にはショーン•ローデンの洗練されたスタイルが好きなのですが。
      誰が優勝するにしても面白い戦いでしょうね。そうだ、白人のチェーントレーニングマニアのブランチ•ウォーレンも頑張ってもらいたいですね!
      誰よりも早い速報を待っています!よろしくです。

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