筋肥大にチーティングを取り入れてみよう

2017/08/18

  チーテイングというとトレーニング経験者の方なら聞いた事のある言葉と思います。チーティングにも良いチーティングと悪いチーティングがあります。さて、良いもの、悪いものとは何でしょうか?悪いチーティングはトレーニングに悪影響を及ぼします。ここが問題です。反面、チーティングではありませんがストリクトではない動作方法でのトレーニング方法もあり、有効なトレーニングとなり得ます。その辺りを書いてみました。

チーティングとは

チーティングとは「ストリクトなフォームでは到底持ち上がらないような重量物を、反動などを用いて挙上、下降するトレーニングテクニックの一つ」です。英語ではcheat=ずるい、ごまかす、という意味です。ストリクトなフォームと対極にあるラフなフォームと位置づけられる方法でもあります。初心者のうちはあまりお勧めできないテクニックですが、中級者以上が用途や目的を明確にし、導入する事で効果的なトレーニングになる可能性を秘めています。今回はトレーニングマガジンVol26号の守田誠氏の記事を参考にチティングの良い面と悪い面をまとめてみました。  

無意識に実施しているチーティングの危険性

最近はWeb環境の充実で誰でもトレーニング方法やエクスサイズの実施方法も動画サイトに行けば簡単に入手できます。トップビルダーのトレーニング風景も簡単に見る事ができます。その時、皆さんはこれらのトレーニング動画を鑑賞するときはどの部分に注目するのでしょうか?筋肉でしょうか、そのエクスサイズ方法やその挙上重量、反復回数ではないでしょうか。 じっくり見て見ると、結構「ラフな」トレーニングフォームで実施している選手も見受けられます。この「ラフな」トレーニングフォームこそが「チーティグ(cheating)」と呼ばれるトレーニング方法です。 10年以上トレーニングを継続していて、これ迄にチーティングはした事がないという方は恐らくおられないのでは無いのでしょうか!それくらいチーティングは意図的もしくは無意識下に実施しています。この無意識のチーティングこそが問題なのです。追って、アームカールの例を挙げてみます。

チーティングフォーム

もう一度説明しますと『ストリクトフォームでは到底持ち上がらないような重量を、反動などを用いて挙上、下降する』ということです。反動とは「急激に引き伸ばされた筋肉は素早く縮む」という筋の特性を生かした方法です。これは筋繊維と平行して存在する筋紡錘が反応し脊髄に刺激を伝えた結果、筋繊維を素早く収縮させる命令が脊髄から筋肉に伝わることによります。先に挙げたアームカールなどの例では、上腕二頭筋だけでなく、動作の中で臀部や大腿後面などの伸張-短縮サイクルを用いてカール動作を補っていると考えられます。 筋肥大の為に対象筋に刺激を的確に入れると考えた場合、他の部位を使って挙上するのは考えものなのですが、中級から上級者の方はチーティングをうまく使ってトレーニングをしておられます。反対に初級者の方で重量にこだわるのみで(重量=筋肥大)動作の最初から最後までチーティングを使っている方が多く見られます。アームカールでもスティッキングポイントを通過するさいに膝を曲げて、その反動でやられている方も多いです。最初のレップから行っているのは感心しません。動きの軌道が合っているならまだしも、その軌道すら間違って行っていると的確に対象筋には刺激が入りません。当然のことです。なぜならばチーティングを使うと最高到達点で一瞬だけ負荷が抜けるからです。この時点で効かせられるなら問題はないのですが初級者には難しいです。それと、その返りの動作は怪我の原因にもなります。負荷が抜けない程度に足してあげることがチーティングの原則になります。もう一つの例を挙げると肩のトレーニングのサイドレイズでも重たいダンベルを膝と背中の反動で挙げ、トップで負荷が抜けている方を多く見られます。最初から無理な重さで反動を使って挙げるのは刺激が入らず腕のトレーニングになりかねません。重量=筋肥大の面もありますが、初級〜中級者まではストリクトな動作をお勧めします。 次にチーティング意外にストリクトでない動作テクニックもあるので説明します。  

ストリクトフォームではないが使い道のある動作テクニック

動作の主導筋以外の筋肉が動作に関与する方法です。先ほどのアームカールを例に挙げると、普通、肘をできるだけ動かさずに行いますが、肩(三角筋前部)を関与させて挙上させます。サイドレイズなどでは肩を挙上させて、僧帽筋などの関与が大きいフォームなどもこの方法です。

アームカールのチティング

サイドレイズ また、自分の重心などを移動させ動作中のモーメントアームの長さを変化させることでウエイトを挙上、加工しやすくする方法です。アームカールを例に挙げると、上体をやや後方に倒しながら、バーベルの軌道(移動距離)が直線的(床から垂直方向)になることで楽に挙上できます。 この2つは厳密にはチーティングと呼べるかどうかは別として普段ストリクトなフォームでは挙らない重量を挙げる場合には有効です。

チーティングを有効に使う方法

 

  • チーティング動作後のネガティブを効かす
  • 軽負荷で乳酸を溜めたい時に終盤で使う

最初の項ですが、終盤に挙らなくなってチーティングを使ってもしっかりとネガティブ(エキセントリック)を意識して効かせるとトレーニング強度も効果も上がります。補助者がいない場合に使えるテクニックです。エキセントリック動作が筋肥大にも効果があります。ロンリートレーニーの僕も良く使います。 次に書いたのはセットの最後などで乳酸を溜めたい時に限界を超えてまだ行いたいときに有効です。筋肉が動きにくくなった時に、反動をつけて最後の力を振り絞ります。が、対象筋の筋肉は無理矢理動かされます。こんな場合に有効です。(ただし、あまりに軽い重さで必死の形相で振り回しているように見られ格好は悪いですが) このようにチーティングはうまく使えばトレーニングが有効に行えますし、頭打ちとなった重量をクリアするステップにもなりますが、知らず知らずのうちに行うチーティングは筋肥大の妨げにもなります。皆さんもこのことを良く理解してトレーニングに励んでください。 僕は今月から3ヶ月間のピリオダイトレーニング(期分け)に入ります。原点に返ってスクワット、ベンチプレス、デッドリフトを週2回取り入れています。来週あたりから強度も上がってくるので負けないように頑張ります。それと休養を充分摂っていきます。また機会があればこのことも書いてみます。