ジムを見渡すと大きくて厚い胸を持ったトレーニーは良く見かけます。が、それに比べると背中の方は見劣りのするトレーニーは多いようです。
ワイドグリップチンニングをメインにバーベルやマシンを使って最短で効率よく背中に最大の成果をもたらす5種目のトレーニングの紹介です。
背中のトレーニングを難しいと考えない
背中や肩が発達していると必ず「凄い身体だ」とジムでは尊敬されます。ところが簡単そうにみえて背中や肩(特に三角筋後部)は発達させるのが最も難しい部位でも有ります
言い換えればトレーニング自体が難しく、長く筋トレをやっているが発達しない方も多いのです。
また、初心者の方はラットプルダウンくらいしかされていません。
背中は体幹の最も大きな筋肉です。胸のベンチプレス等の重いプレスエクスサイズを行っているのなら背中のプルエクスサイズも必要となってきます。
代表的なプルエクスサイズはバーベルベントオーバーローです。
それとワイドグリップチンニングは背中の幅と厚みを作るのには必須のトレーニングだと確信します。
これを読まれている皆さんも、私と同じく弱点部位である背中は改善の最重要ポイントでしょう。
実験として週に2回、背中のトレーニングを取り入れてみようと思います。
過去のMUSCLU&FITNESSにジョー・ウエベンさんの参考になる記事があったので紹介します。
厚みと幅のある背中を最速でつくるワークアウト
デッドリフトを除くと、背中の幅と厚みをつけるエクスサイズといえばワイドグリップ・チンニングとベントオーバーロウ以外には効果的なエクスサイズを見つけるのは難しいかもしれません。
長年トレーニングをやってきた私も厚みがあったのですが広がりは欠けていました。そこで、ワイドグリップチンニングを見直し62才を過ぎてからの1年間背中のメインのエクスサイズに加えました。
最初は2~3回くらいしか出来ませんでしたが、週に2回以上行っているうちに8回ほどは簡単にできるようになりました。
辛抱強く行えばできるようになります。安心してください。
チンニングは必ず広背筋や大円筋を発達させます。最初はフォームにとらわれずにひたすらぶら下がってやることです。
本論に戻ります。
ここで紹介されているワークアウトでは、この2種目を最初に行い、その後にケーブルロウ(背中の厚みをつける効果の高いもうひとつのエクスサイズだ。)、そしてラットプルダウンと、下背部にバックエクステンションを行う。
チンニングでは後半の2セットでレストポーズ法を用い、レップ数を最大限に絞り出し、さらなる筋肉の成長につなげる。
そして2種類のロウエクスサイズでは、レップ数の増減を逆にして行い、バーベルで行うロウでは軽いウエイトから始めてセットごとに重量を増やし、ケーブルのバリエーションではその逆の方法をとる。
最後のラットプルダウンとバックエクステンションはスーパーセットにして、体の後面の筋肉を肩から腰迄しっかりと刺激します。
結構ハードなトレーニングであることは読んでいるだけで理解できる方は中級から上級者です。
これらのエクスサイズの効果を最大限に得るために、ハリウッドスターたちのトレナーとして高い評価を受けているエキスパート、エリック・フライシュマンに、各エクスサイズについてアドバイスを書いていきます。
彼のアドバイスを活かし、背中の成長を最速で進めてみましょう。
ルーティンの基本の形式
ウォームアップとして軽いウエイトでラットプルダウンを1セット、チンニングを1セット(限界の手前でやめる)行ってからメインセットを始める。
休息時間はどのセットも60〜90秒とする。ラットプルダウンとバックエクステンションのスーパーセットではさらに休息時間を短縮して、30〜45秒としてもよい。
他の背中のワークアウト同様、このルーティンでも背中の筋群(上腕二頭筋ではなく)を働かせることを意識して行う。そのために、どのレップも意志と筋肉をしっかりと連係させて行うこと。腕はウエイトを上げるための単なるフックと考え、背中の筋肉をしっかりと使おう。
背中のトレーニングメニュー
ワイドグリップ・チンニング
4セットで下記の1を参照
バーベル・ベントオーバーロウ
3セット 12,10,8レップスで下記の2を参照
シーテッド・ケーブルロウ
3セット 8,10,12で下記の3を参照
ラット・プルダウン
3セット 10~12レップスで下記の4を参照
バック・エクステンション
3セット 12~15レップス
1.最初の2セットは、限界迄できるかぎりレップを反復する。残りの2セットは、限界迄レップを反復したら15秒の休憩を挟みながらレストポーズ法(限界に達したところで休憩を挟みながらレップを繰り返す)を2回繰り返す。
2.セットごとにウエイトを増やして行う。
3.セットごとにウエイトを減らして行う。
4.ラット・プルダウンとバック・エクステンションの2種目をスーパーセットで行う。2種目を各1セットずつ、間に休息を入れずに行う。
背中のトレーニングの詳細
各エクスサイズの解説を上記の種目別に書いています。
ワイドグリップ・チンニング
手幅を出来る限り広くしてバーを握り(肩幅よりもかなり広くする)。ボトムポジションでは肘が完全に伸展する手前で動きを止める。チンニグが得意で自重で15レップ以上できる人は、(5kg〜10kg)のプレートをウエイトベルトにぶら下げ、ウエイテッドチンニングを行う。
エリックのアドバイス
「腕ではなく、確実に広背筋を働かせるために、サムレスグリップ(親指を他の指と揃えてバーを握る)で行うようにしよう。体を引き上げるときには、胸をバーに向けて突き出すようにすること」
バーベル・ベントオーバーロウ
腰からできるだけ深く体を倒し、床と平行に近くした姿勢で行う。45度程度しか前傾していないと、アップライトロウ(三角筋のエクスサイズ)の動作に近くなってしまう。あまり高重量にしないことでバーは肩幅のオーバーハンドグリップで握る。
エリックのアドバイス
「下背部を守るために、膝を曲げ、頭を起こした姿勢で行う。バーを引き上げながら胸を前に突き出し、バーに触れるようにする。」
シーテッド・ケーブルロウ
トップポジションで全可動域の動作が行えるようにすること。そのためには手を体幹につけるだけでなく、肩甲骨をしっかりと引き絞って筋肉を完全に収縮させる。この動作によって背中に厚みをつけることができる。
エリックのアドバイス
ハンドルを胸骨に向けて引く時に、エクスサイズのネガティブ部分よりも2〜3㎝程度低く引くようにする。こうすると広背筋中部を完全に働かせることができる。
ラット・プルダウン
チンニング同様、できるだけ広い手幅で行う。(ラット・プルダウン・バーの端近くを握る)。ボトムポジションでは最後までしっかりとバーを引きつけること。バーを胸に引きつけることができなければ、ウエイトを軽くする。肩甲骨は下制させることを意識する。
エリックのアドバイス
「バーを真っすぐ下に引いて、肘を強く引き下ろすこと。」
バック・エクステンション
45度のバックレイズ・ベンチか、ハイパーエクステンション用の器具で行う。ウエイトを胸の前に持って行う方法は、下背部が非常に強い人でないかぎり、薦められない。もしウエイトを持って行う場合でも、慎重に進めていくこと。
エリックのアドバイス
「トップポジションで臀筋を強く絞り込み、下背部からハムストリングまでの収縮をしっかりと感じとること。意思と筋肉の連係が非常に重要なエクスサイズだ。」
以上のエクスサイズを試してみよう。チンニングは背中の広がりを出すにはベストのワークアウトだということを覚えておいてほしい。
かなりキツイがチンニングが素晴らしい背中を作るのは事実ですので、ワイドグリップで出来ない方は少し狭いグリップから初めてください。
このメニューを全部こなさなくても、チンニングは絶対に入れてくださいね!
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