ウイダー原則のパーシャルレップ法を勉強してみよう

スミスマシンでのデッドリフト トレーニング
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ウイダートレーニング原則のパーシャルレップ法

パーシャルレップでのバーベルカール

皆さんはウイダートレーニング原則をご存知だろうか?若い方やトレーニングの初心者の方は聞いたこともないのでは無いだろうか。ウイダーとは人の名前でアメリカでのボディビルやフィットネスの最大の功労者です。そうそう、ウイダーのプロテインやサプリメントのウイダーと言えば解りやすいですね!話は元に戻りますが数々のトレーニング原則の先駆者です。例えば「筋幻惑法」や「ネガティブレップ法」とか色々のトレーニングの理論を提唱された方です。もっと有名なところでは、あのシュワルツェネッガーを見いだした方です。彼が創刊したMuscle & Fitness 2013/8月号にGreg Merrittさんのこれに関する記事がありましたので、まとめてみました。

パーシャルレップ法は動作範囲を制限し、筋肉に最大限の負荷をかけるテクニック

ウイダー原則ではワークアウトは動作範囲全体を通して筋肉を働かせることがウエイトトレーニングの基本となるはずです。可動域から可動域と僕も学んできました。ただ、このパーシャルレップ法は、可動域全体にわたって動作を行う必要は無いのです。動作範囲の一部だけを使うほうが効果を引き出せる場合もあるという原理なのです。ウイダー原則の例外中の例外です。

ウイダーのパーシャルレップ法とトレーニングテクニックのパーシャルレップは違う

ウイダー原則の「パーシャルレップ法」は、最も混乱を招きやすいトレーニングテクニックの1つです。と言うのはトレーニングで通常「パーシャルレップ」または単に「パーシャル」と言うのは、セットで指定レップを完了して限界に達したところで、動作範囲を狭めてさらに数レップを行うテクニックのことです。

しかし、ウイダー原則の「パーシャルレップ法」はそれとは違います。セットの最初のレップから最後まで「パーシャル」で行い、全可動域では行いません。

パーシャルレップを使ったデッドリフト

つまり、通常「パーシャルレップ」と言われているのは、ウイダー原則では「燃焼法」と言われています。それでは、ウイダー原則の「パーシャルレップ法」について説明します。この方法はすべてのエクスサイズに適していません。動作スピードが早すぎるものや(パワークリーンなど)、動作範囲が小さすぎるもの(シュラッグなど)、小さい動作範囲で高重量を扱っても効果が少ないもの(スクワットなど)などは、このテクニックには不向きです。それに対して有効なのはデッドリフトなどが上げられます。デッドリフトは全可動域で行うよりも「ラックデッド」のように動作範囲を狭めて行う方が背中には効果は高いです。つまり、動作範囲の上半分だけを使うので下半身の刺激が抑えられ、背中と僧帽筋がより重点的に使われます。

しかし、「パーシャルレップ法」が効果をあげるのはデッドリフトのような複合エクスサイズだけではありません。筋肉を強く収縮させるアイソレーションエクスサイズでも有効です。たとえば、ラテラルライズやバーベルカール、レッグエクステンションといったエクスサイズでは、可動域の半分だけ使ってウエイトを下ろすと、筋肉の収縮をより強めることが出来ます。このようにウイダー原則の「パーシャルレップ法」は試してみる価値のあるトレーニング方法なのです。

パーシャルレップ法の長所と短所

次にこのトレーニング方法の長所と短所をあげてみます。

パーシャルレップ法の長所

  • 筋肉のテンションを維持出来る
  • 複合動作で特定の筋群に重点が置ける

動作範囲の一部だけを使うことにより、筋肉のテンション(緊張)が弱まる局面を動作から除くことが出来ます。例えばバイセップスカールをフルレンジで行うと、動作のスタート時(腕を真っすぐ伸ばしている)には上腕二頭筋のテンションが失われています。しかし、動作範囲の上半分だけでカールを行えば、上腕二頭筋を常に働かすことができます。

また、複合動作を動作の一部だけで行えば、複数のボディパートだけでなく、1つの筋群のみを重点的に働かせることが出来ます。例えばベンチプレスをパワーラックを使い、バーを5cm程度のみ下ろす方法で行うと、上腕三頭筋の働きを大きくすることができます。(胸と三角筋前部の働きは小さくなります)ベンチプレスのロックアウト動作では、上腕三頭筋の働きが大半を占めます。

パーシャルレップ法の短所

  • 適切な動作範囲で行うのが難しい
  • 動作範囲が狭まる

パーシャルレップを適切な範囲で行うのが意外に難しいことです。例えば、パワーラックを使わずにデッドリフトでパーシャルレップを行うと、どこまで下ろすべきかを判断するのが難しく、正しい一を決めるのに迷って集中力を失ったり、さらには背中を痛める危険性があります。こうしたエクスサイズでは必ずパワーラックを使うようにしましょう。

このテクニックを常用していると、成長を妨げる恐れが有ります。一般的に、全可動域で動作を行う方が、動作範囲の一部を使うより筋肉の成長を引きだします。パーシャルレップ法は時おり使い、1つのボディパートにつき1〜2種目のみに適用するようにしましょう。それ以外はフルレンジで行うべきです。

パーシャルレップ法を取り入れ効果的に利用するには

パーシャルレップを使った21レップ法

パーシャルレップとフルレンジの動作を、同じセットで組み合わせて行うことも出来ます。その代表的な方法が「21レップ法」です。例えば、バイセップスカールで可動域の下半分を使って7レップを行い、次に上半分の可動域で7レップを行い、最後に全可動域で7レップを行います。21レップを18レップでもかまいません。ハーフレンジとフルレンジを組み合わせることによって筋肉に刺激を与えることが目的です。レッグエクステンションやレッグカールはこの方法が行える最適のエクスサイズです。ただし、重要なのは最初はハーフレンジから始まって、最後はフルレンジで動作を締めくくることです。

余談ですが、アーノルドシュワルツェネッガーもこの21レップ法の愛用者でバーベルカールを行っている動画や写真は有名です。これをあなたも明日から取り入れてアーノルドの様な上腕二頭筋を作ってみてはいかがでしょうか!

おまけです。これをみてモチベーションを上げましょう!

シュワちゃん

コメント

  1. shori より:

    こんにちは。ウィダーさんがウィダーのプロテインやサプリメント等を作ったのですね!初めて知りました。こちらにくる前はあまりプロテイン等よくわからず、近所のスーパーに売っていたという理由でウィダーのプロテインを飲んでいました。味はとても良かったのですが、今考えるとあれは吸収率がトレーニング後に飲むには少し遅かったなぁと思ったりしますが。。

    話それました、パーシャルレップは最近ダンベルショルダープレスをするとき好んで使います。むしろショルダープレスなんかはトップにもっていくと肘を完全にロックしてしまうのでパーシャルの方が体感的には私はキツいです!常に「keep control..control…」と言いながらパーシャルをやっているので端から見たら変人ですね(汗

    ところでデッドリフトのパーシャルというとトップサイドデッドリフトのことでしょうか?詳しく教えていただけたら幸いです。

    • gijoegalliano より:

      syoriさん、その通りなんです。アメリカでは知る人ぞ知る、有名なお方です。この方抜きでは、ボディビルやフィットネスの普及は無かったでしょう。
      そうそう、プロテインですが今はホエイプロテインもアイソレートや加水分解タイプと色々と発売になっていますが、そこまで、こだわることは必要ないかも知れません。(通常タイプより割高になります。それよりも同化作用を促す為にグリセミック指数の高い炭水化物と一緒に摂って筋中へ素早く送り込む方が良いかもしれません。要はインスリンの分泌をこのときに高める。)
      本題に戻ります。
      さすがはsyoriさん、良いところへ目を付けられました。確かにショルダープレスでトップ位置にきたときに肘をロックすると筋肉のテンションが一時失われます。厳密にはパーシャルレップ法とは少し異なるかも知れませんが緊張が抜けない分、効きやすく良いトレーニング法では無いでしょうか。このことは僕もトップビルダーのトレーニングの動画を見て記事にしようと思っていたところです。ダンベルベンチプレス等でも、トップでロックせずにレップをこなしています。多分、テンションが抜けるのを防ぐ為と高重量で肘を痛めない為だと思われます。通常は可動域から可動域と学びましたが、上級者は皆、この方法です。syoriさん、ほんと、良く学ばれました。(驚きました!)

      デッドリフトでのパーシャルレップ法はというと、記事の写真は参考になりません。パワーラックを使います。通常のデッドリフトですとバーベルが床についた状態から初動が始まります。つまり、下腿や下背から始まります。これはこれで本当のトレーニングなんですが、上背(広背筋や僧帽筋、棘上筋、大円筋)だけをを鍛える場合はパワーラックの下から3段目や4段目を使い、この位置からデッドリフトを10〜12レップ行います。僕もこのやり方を多く使っています。
      何よりも安全です。もちろん、ローイングが良いのですが、このやり方を併用して背中の厚みを作っています。脊柱起立筋にも良く効きます。つまり、最初の初動の可動域を省略している分、背中にダイレクトに効かせれます。
      トップサイドデッドリフトと言うのは僕も初めて聞くので解りませんが、ラックを使うことでレップ数も多く出来(下半身が疲れない)インターバルも短く取ってレップ数もこなせて、筋肥大には良さそうに思います。(あくまで僕の私見ですが)
      ウイダー原則のパーシャルレップは一見、トレーニング理論に反しますが、使い方でトレーニングにバリエーションを増やせます。ただし、記事にも書いたように短所も有ります。
      トレーニング方法は自分の体の効き具合が大切ですので、自分に有ったトレーニング方法を見つけるのが一番大事なことです。人はそれぞれ個体に違いが有ります。早急に答えを出さないで半年間は最低続けることだと思います。
      今夜はベントオーバーローとワンハンドローを主体にワークアウトをしてきました。明日はジムの定休日なので飲みに行きます。ストレスを溜めないことも成長の手助けです。syoriさんも目一杯、息抜きをする時はし、目一杯、ワークアウトに励んで下さい。

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