背中の筋肉といえば、広背筋と大円筋。特に背中の広がりを作るのに重要な大円筋のトレーニングについてまとめてみました。トレーニングの内容から見てもらった方がイメージが湧きやすいです。
大円筋とは
まず大円筋とは何か? 簡単に述べると肩甲骨周りにある筋肉です。ボディビルのポーズであるリラックスの際に強調させている場所です。
解剖学的にまとめると肩甲骨下角〜上腕骨の小結節に付着、胸背神経(C6〜C8)、肩関節の内旋、内転、伸展の動きに関与します。
また、広背筋・上腕三頭筋の前方を通り、神経や血管などの通り道である腋窩壁の形成にも関与します。ここまでは基本的な解剖学の基礎知識かと思います。この知識だけでも大円筋を鍛えるには充分ですが、今回はもう少しだけ細かく動きをイメージしてまとめてみます。
大円筋のトレーニング
トレーニングする時の筋肉の動きを、起止と停止を近づけるだけで捉えるのではなく、どの動作を行う時の関節の位置(角度)により作用は変化します。関節角度が変われば、モーメントアームがどのように変化するのか、そこもイメージするのが大事になってきます。
例であげると内転筋は股関節の内転と屈曲に働きます。ですが、股関節90°位では伸展筋と働きます。それをイメージしておかないとスクワットの深さによる狙いも変わります。
そのように、本日は教科書的な動きだけではなく関節の位置などからみた視点での大円筋の働きをイメージして、トレーニングに結びつけていきたいと思います。
まず、大円筋は広背筋と類似した動きを伴いすべての角度で伸展内転作用をもつます。肩関節の全ての屈曲角度で大きな伸展モーメントを持ち、腕を後方に引きつける力を生みます。
また40〜60°屈曲位で最大の伸展モーメントを持ち、そこから屈曲角度が増加すると伸展モーメントは減少します。
全ての肩外転角度で大きな内転モーメントをもち、外転角度が増加するに従い内転モーメントは増加し約90°外転位で最大となります。
屈曲位ではわずかな内旋モーメントをもち屈曲するに従って増加します。
外転位ではわずかな内旋モーメント、増加するに従い増加します。
下垂位での肩伸展モーメントに関与するけれども、広背筋の方が関与が大きいです。90°屈曲位の伸展モーメントは一番寄与率が高いと言われています。
上記の内容を意識すると最大の伸長をさせるためには、肩関節40〜60°屈曲位・90°外転位となってきます。広背筋は内転作用が強いために分離して聞かせるには収縮時に内転の動作を控えるのもポイントになります。
解剖学的な文章だけではイメージがつきにくいので、背中のトレーニングからポイントをまとめていきます。
大円筋を意識した背中のトレーニング
ベントオーバーローイング(ダンベルorマシンでも)
肩関節60〜90°屈曲位を保持できる姿勢、肘の屈曲位を90°の位置を意識する。最大収縮の際に内転・下制の動きが強くなると広背筋に対する刺激が強くなってしまいます。
手関節の背屈角度が大きくなり肩が上がる・肘の位置が下がる方が多いです。極力手関節の動きを止めて行うと良いです。(他のトレーニングでも同じことが言えます)
ラットプルダウン
ワイドグリップで外に弧を描くイメージで引く。ボトムポジションが肘90°の位置。拳〜肘頭が床に対して垂直な位置関係を意識。引きすぎると(内転が強くなると)広背筋の刺激が強くなります。
大円筋を意識するには最大に背中が広がる位置で止めるのがオススメです。
トップサイドデットリフト
収縮可動域は狭いが、高重量を扱えるので物理的刺激にオススメです。トレーニング初心者には特にオススメです。最初はガンガン重量を持てる身体を作ることが大円筋を意識する一番の近道です。
ダンベルプルオーバー
遠心性収縮を狙いとしたストレッチ種目。大円筋を意識する際には、胸郭を広げ脇を開くと良い。個人差はあるが 45〜60°外転位で伸展モーメントが最大値になります。
今回は代表的な4つのトレーニングから大円筋に対してアプローチする内容をまとめてみました。
文章では伝えにくい点が多々あるため、時間があるときに動画を載せれたらと思っています。
参考文献
身体運動学関節の制御機構と筋機能-市橋則明
コメント
筋トレ幼稚園 様
コメントありがとうございます!
内容がわかりにくく大変申し訳ございません。
トレーニングの動きなどを
時間がある時に動画を撮ろうかと考えています。
少しでもトレーニングの向上に貢献できればと思っております!
文字だけではさっぱりわかりませんでした。
出直します。