ダイエット、バルクアップにインスリンをうまく利用しよう!

1年程前から一般メディアにも多く発信されるようになった糖質制限ダイエット。

今回はインスリンについて掘り下げ ダイエットバルクアップの効率を上げるテクニックを紹介します。

目的としては、炭水化物(糖質)の過剰摂取は血液中の糖分(血糖値)の上昇が大きくなります。それを下げるのにインスリンというホルモンが体内で分泌されます。

そのホルモンが身体を大きくする原因であり、バランスが崩れると余分な脂肪がつき体重が増えてしまうと言うもろ刃のヤイバなのです。

そこで、炭水化物(米、麺、パンなど)を控えインスリンの分泌を抑えることにより余分な脂肪の蓄積を防ごう! というのが糖質制限の主な目的なのです。(細かく書くと他にも色々な狙いがあるのですが、とりあえずは割愛します)

ここまでは、トレーニーでなく一般人の方々にも認識されてきた内容かと思います。少し掘り下げて説明します。

インスリンとは

膵臓とインスリンの働きのイメージ図
膵臓とランゲルハンス島から血中に出るインスリン

インスリンとは膵臓のランゲルハンス島のβ細胞から分泌されるペプチドホルモンです。

ちなみにホルモンとは、身体の様々な働きを調整する化学物質で、人体の内分泌線で合成されます。

有名な所であげますと、甲状腺(バセドウ病、橋本病に大きく関連)、副腎(ストレスホルモンであるコルチゾールなど)、生殖腺(男性ホルモン、女性ホルモン)などが内分泌線と言われています。

ホルモンは血液により全身に送られホメオスタシスの働きに大きく関与します。

その中で、血糖値を下げるのに直接関与するホルモンが インスリンです。

血糖値を上げるホルモンは グルカゴン、コルチゾール、カテコールアミン、成長ホルモン、甲状腺ホルモン などあります。

人類の長い歴史を見ると狩人の時代など安定した食事も少なく血糖値が下がらないようにする必要が人体構造的に必要でした。その為、血糖値を下げることより上げることの重要性が高く 多くのホルモンが関与していると言われています。

社会が贅沢になってきても人の身体はそんなに早く適合は難しいです。ですから、血糖を下げる唯一のインスリンは大事にする必要があります。

ペプチドとは サプリメンなどでご存知の方も多いと思いますが アミノ酸の分子が2個以上結合した状態のことを言います。インスリンはペプチドホルモンであり 51個のアミノ酸が結合した状態です。

流れとしてはグルコースは直接 β細胞に作用し、インスリン分泌を刺激します。どのように分泌が上昇するのか数字的にまとめてみました。

ランゲルハンス島周囲のグルコース濃度を 0〜54mg/dLと低値にした場合には、B細胞の静止膜電位は約−60mVです。グルコース濃度が54mg/dLを超えて上昇するに従って、グルコースはグルコース輸送体(GLUT)によって細胞内に取り込まれます。(GLUT4→主に骨格筋、心筋、脂肪細胞に発現)

どんなに安静にしても身体は一定量のエネルギーを消費し、それをまかなうために 肝臓は毎分1.8〜2mg/kgの糖を全身に供給します。

肝臓のβ細胞は、肝臓からの糖の放出量と全身における糖の取り込み量を適合させるために常に一定の量のインシュリンを分泌します。これが 「基礎分泌」と呼ばれます。

食事をして血糖値が上昇した際に発生するのが 「追加分泌」と言いいます。

細胞内へのグルコースの取り組みが増えると、細胞内のATPが増加し、それによってATP依存性Kチャネルが閉じてB細胞の脱分極が引き起こされます。

脱分極は約-55mVの閾値に達すると、B細胞は徐波に重なる活動電位を発生。この活動電位は、電位依存性カルシウムチャネルを開き、カルシウムイオンが細胞内に入り、エキソサイトーシスによるインスリンの分泌を引き起こします。

インスリンと筋力アップの重要性

筋力アップのトレーニングのイメージ

概要で筋肉(骨格筋)とインスリンの関係性はなんとなく察しがつくのかなと思いますが、簡潔にまとめると “インスリンは食べた物を筋肉に運ぶ役割あるので身体を大きくする効果が期待できます(同化作用)”

インスリンは主に筋肉、肝臓、体脂肪に作用します。どのようにして筋肉に運びやすくするか? 「インスリン感受性」をよくするかがポイントです。よく言われていることとして ウエイトトレーニングすることです。筋肉が活性することにより感受性の働きが良くなります。

運動後 30分〜60分後の食事は筋力アップに重要な “ゴールデンタイム”も要は運動後は筋肉が疲労しているのでエネルギーを欲している状態。そこに糖質を摂取することにより筋肉に対してのインスリンの働きを良くさせてエネルギーを運搬させる目的です。(ゴールデンタイムには諸説ありますが、、)

ただ、あくまでも運動後の関係性であり、運動中ではありません。

動物ですが、ある一つの実験結果の詳細をまとめます。

インスリン分泌するβ細胞をアロキサンと呼ばれる薬物を投与して阻害し、インスリンの分泌を 阻止したモデル動物を作成しました。

そのモデル動物に運動を負荷し、筋肥大を観察するか確認した所、筋肥大が確認されました。と、いうことは 運動による骨格筋の肥大にはインスリンは必須要因ではなく運動によりインスリンが増加することはないです。
運動強度が高くなるに従い血中濃度が低下することから肥大での要因としては難しいです。なので、運動中の糖質はあくまでも、血中濃度の過剰な低下を防ぎ、運動エネルギーの獲得を意識して摂取すると良いかと思います。運動中の飲水はpH値も意識してハイポトニック飲料がいいですね。

インスリンとダイエットの関係性

ダイエットの敵の糖質のイメージ

一般人の方にはインスリンはダイエットにとって大きな関わりになります。インスリンが出ることにより、GLUT4がグルコースを組織に輸送します。この時に筋肉にだけ働けばよいのですが脂肪細胞にも輸送を始めます。

このことは筋肉を作る上では重要ですが、体重を落としたい時には脂肪は成長させたくないので、GLUT4の輸送を調整しないといけません。そこで、糖質制限を行いインスリンの分泌を抑えて脂肪細胞の成長を止めることがダイエットのポイントになります。

しかし、闇雲に糖質を抑えてしまうと身体のエネルギー(ATP))足りません。身体にとって糖質は活用しやすいエネルギー源です。その為、筋肉を分解して糖質に変換する作用が起きます。これを糖新生と呼びます。ただ単に体重を落とすのならば糖新生は有益に働きます。

説明するとグルコースは1分子でATPを29分子作ります。糖新生は6ATPを使い1分子のグルコースを作ります。と、いうことは体外から簡単に摂取できるグルコースをわざわざ作るにはエネルギーを作ってわずか29ATPしか活用できません。

体重を落とすだけで考えると同じ運動をした場合のATPの消費量が糖新生で作られた方が単純計算で多くなります。ただ、デメリットがあります。筋肉の分解が促進してしまうことです。

ダイエットにポイントになるのは、過剰な糖質制限を行い筋肉の分解を最低限に抑えてインスリンが過剰に働かないようにコントロールする必要があります。また、インスリンには脂肪を脂肪酸に分解するホルモン感受性リパーゼの分泌抑制の効果があります。

体重を落とすという観点からはインスリンの分泌の調整が必須になります。最初に述べたように基本的にインスリンは常に分泌されいます。血糖値が上がった状況に対して追加分泌が出るために、ここの働きを良くする必要があります。

食事療法として、低GI値食品を摂取や食事回数の細分化、食物繊維が豊富に含んだブロッカー系統のサプリはこの追加分泌を過剰に出させないのが目的です。ダイエットを成功させるためには、このような事が大事になってきます。

このようにインスリンをうまく活用することが、同化作用や異化作用のコントロールに必要です。