皆さんも肩のトレーニングでは思ったように発達しなくてお悩みの方は多いと思います。
僕も一番の悩みは肩のボリュームに三角筋後部の発達です。長年やっていても発達が遅い部分は遺伝的要因と諦めずに、そのエクスサイズが正しく行われているかを確かめるのも一つのアプローチです。
効いているか、効いていないかの判断は中級者までは非常に難しいと思います。ただ、発達がほかの部位に比べてあまりにも遅い部位はエクスサイズの見直しとトレーニング頻度を見直すのが良いと思います。
有名なビルダー選手の肩のトレーニング方法や考え方を調べてみました。
最初にも書きましたが有名なビルダーの方のトレーニング方法を参考にしてみたいと思います。
そして、その練習方法に至った考え方などを皆さんと一緒に学んでみましょう。
最初は2010年東京ボディビル選手権優勝の高梨圭祐選手、次にジュラシックのあだ名で超有名な木澤大祐選手の記事がトレーニングマガジンVol33号にありましたのでまとめてみました。
高梨圭祐選手は肩のトレーニングはプレスで”大きさ”、3つのレイズで”形”を作る
高梨選手はどちらかと言うと肩と腕が苦手な部位らしいのです。信じがたいのですが!今現在の高梨選手だからこそ言えるのであって、たぶん、発達しにくい時期もあったのでしょう。以下、記事のインタビュー部分を抜粋して行きます。
大学時代は体育会系のボート部に在籍、そこでベンチやスクワットなどのウエイトトレーニングをかなりハードにやらされたと言います。
高梨
『先輩がこうやってやるんだよと教えてくれて、見よう見まねでやっていました。3ヶ月くらい経つとだいぶ筋肉がついてきて、まわりも気づくほど体型に変化が出てきたんです。
当時は65kgくらい(現在は減量中で80kg弱)で、体重はそこまで増えなかったけど、見た目のシルエットはかなり変わりました。』
その後、ボートは手足の長い人に向いていると思い、身長があまり高くなかった高梨選手は退部を決意します。それでもトレーニングへの興味は消え無かったのです。
高梨
『近所にあった市民体育館に通うようになったんです。そこでトレーニングを本格的にスタートしました。
最初は専門書でメニューを研究し、それをまねてやっていました。ほぼ独学です。』
同じ体育館に通っていて、大学時代からボディビルをやっていたという人物が、高梨さんの体を見て資質を見抜き、彼はボディビルジム(ユニコーン)を高梨選手に紹介します。
高梨『その方に、向いてそうだから本格的にボディビルをやらないかと誘われたんです。自分もちょっと興味があったので、大学に行きながらそのジムに通うようになりました。』
ボディビルをはじめたその年に、高梨選手は大会に出場。東京ジュニアでは3位、全日本ジュニアでは6位に入賞しました。
高梨
『今思うと、その時は筋肉が全然なくて、ただ絞っただけと言う感じでした。ボディビル的な体の作り方はまだまだでしたね。
ジムにコーチがいたのでいろいろ教えてもらってはいたのですが、結局ただ減量しただけになってしまって。
ただ、その大会に出て手応えみたいなものは少しだけ感じました。』
こういうエピソードの高梨選手の肩のトレーニングについて語ってもらいましょう。
高梨
『最初は、ただやっているだけになってしまうことも多かったです。
肩が苦手な人は、ただダンベルを振り回しているだけになってしまう事が良くありますよね。効くテクニックを習得するのは結構難しいです。』
それでは高梨選手の肩のトレーニング方法を解説していきます。
高梨
『まずサイズを大きくするというのがベースになりますが、肩の大きさを作る上で必要になるのがプレス系の種目です。
バーベルのプレスでも、マシンを使ったものでもいいでしょう。
それによって基本的なサイズを付けた上で、フロントレイズ、サイドレイズ、リアレイズと、三角筋にある前、真ん中、後ろの3つの筋腹を刺激する種目を入れていきます。
そうすると、より形の完成度が高い三角筋になっていきます。』
つまりプレスで大きさを作り、3つのレイズで形をつくる。大きさを出す為にプレスはある程度の重量をきちんと扱える事がポイントになります。
高梨
『レイズでは、効かせるテクニックを習得する事が大事です。
最初は重さにそこまでこだわらず、回数を重ねて効いている感覚を養うのがいいと思います。
私の場合、サイドレイズだったら、最初に軽めの重量で20回、場合によっては40回くらい、メインセットをやる前にウォームアップとして行います。
そうやって最初に刺激を入れてあげると、神経と筋肉との連携が良くなるんです。』
高梨選手の肩のトレーニング紹介
ショルダープレス
まずは大きさを出すためのプレス系のトレーニングから。これは、特に肩のフロントヘッドを重視したもの。
高梨選手はアップを多い目(3セット)に行い、メインセットも3セット行う。大きさを出す為には、ある程度の重量を扱う事も必要です。(写真は109kg)
フロントレイズ
次に形を作る為の種目を行う。まずはフロントレイズから。これは、横から見た時の肩の前部に厚みを出すためのもの。
始点を体よりも後ろに持ってくる事で、フロントヘッドにより効きやすくする。軽めの重量で数回アップを行ってからメインを行うと刺激が入りやすいとのことです。
ダンベルサイドレイズ
次は横の厚みを出す為のサイドレイズ。
これも、神経伝達を良くする為に最初にアップから行う。アップはできるだけゆっくりと丁寧に行うこと。(高梨選手は4kgのダンベルを使用)。
メインでは、16kg,12kg,10kgとだんだん重量を下げていく。挙がらなくなるまで回数を重ねる。多少チーティングを使っても良い。
ケーブルサイドレイズ
サイドレイズの最後の種目はケーブルを使う。初動から三角筋にテンションがかかるため、突き出した形に仕上げる事ができる。
質感を良くし、カットをより鮮明にする為の種目。ある程度疲労が溜まり、張った状態で行うことで効果を発揮するための最後の種目として行うのが良い。
ダンベルリアレイズ
高梨選手の場合、リアレイズマシンでトレーニングを行い、次にダンベルを使ったこの種目を行います。10kgでウォームアップを行い、メインセットは20kg,16kgと重量を落としていく。
回数は上げられなくなるまでが目安です。
以上で高梨選手の肩のトレーニングの紹介は終わりです。皆さんも参考になったでしょうか?
僕も改めてプレス系種目をそこそこの高重量でやってみます。
でも読んでみるとレイズ系では重さよりも回数にこだわり、つぶれるまでですが、リアレイズに限っては重さも大事なんですね!
僕もレイズ系ではリアだけが重い方が良いのではと思っていました。でも重すぎて僧帽筋が参加してはだめなんでしょうが、初動の問題で微妙なところですね。まずは実践有るのみです。
次回はジュラこと木澤大祐さんの肩のトレーニングの紹介です。お楽しみに!
コメント
メタクソ参考になった。
ただ振り回してるだけ、効いていない。確かに。
次回のトレーニングでは、
軽いウェイトでもいいから、レイズ系は丁寧に「限界まで」回数を重ねて、
しっかりと効いている感覚を得たい。筋肉と神経の連携を高めたい。
これだけゴツい肩を、低重量ハイレップスで
つくったという事実には励まされる。プレスはすごい重量だが。
最近ユーチューブでいきがってる連中(まあ、
彼らは彼らでハードにトレーニングしてるし、
いい体をしてもいるんだけど)に惑わされてしまって悩んでいた。
心機一転がんばりたい。
笹霰さん、少しでも参考になってうれしく思います。僕も29年もトレーニングをしているのに三角筋後部が弱点です。プレス系の高重量も刺激にはなりますが、低重量から中重量のレイズ系のハイレップも肩を作るうえでは不可欠と思います。僕も最近2か月は週2回肩を前部、中部、後部に分けどの種目も中重量で1日は12~16回で4セット、肩がメインの日はインターバル30秒で前期のパートを6セット以上行います。この前にプレス系も少しやりますが、レップ数は15から20レップくらいできる重さがメインです。笹霰さんもこの記事でヒントになったならぜひ、続けてみてください。僕もあと4か月は続けます。また、結果や途中経過をコメしてください。応援ありがとうございます。
丁寧なご返信ありがとうございます。
早速レイズ系のトレを見直し、ウォームアップセットを
超軽量でじっくり行った後、本セットを低重量で
限界まで行いました。
自分なりにいろいろ模索してきましたが、
気長に自分のペースで取り組めるメニューを
やっとつかんだのかなという手ごたえを感じました。
具体的なトレのメニューやこだわりを書けば
際限なく筆が進んでしまうので(笑)
自分のなかで進歩を感じることができたら
またお邪魔しようと思います。
とてもいいサイトですね。
以前からちょくちょくお世話になってはいましたが。
自分もいつか、ワークアウトやフィットネスの
カルチャーのなかで、人の情熱に寄与できるような
役割を果たすことができればいいなと常々考えて
いるので、そういった面でも参考になります。
今後のますますのご活躍を期待しております。
笹霰さん、わざわざ返信をありがとうございます。肩は本当に発達させるのが難しい部位でもありますね。僕のジムでもみなさん腕と胸と肩はやられているのですが、サイドレイズを2~3セット10回程度ではウオームアップにもなっていません。それと腕の力だけで上げているように見えます。僕も今年の課題は三角筋の中部と特に後部です。また、なにかしら新しい発見があれば書いていきたい思います。現状は朝から晩まで仕事に追われトレーニングもままならないのですが、笹霰さんがおっしゃられるように良いサイトと言っていただけるのが励みになっているのが現状です。ゴールデンウイークの間に何とか新しい記事を書きたいと思いますので応援がてら連休中も覗いてください。栄養や二頭筋の自分の最近やっているトレーニングを紹介したいと思います。元気づけいただき本当にありがとうございました。
吉村
こんにちは、はじめまして。
トレーニング始めて3年目の三十代です!
まだまだ初心者であり、詳しいトレーニング記事が
とても参考にさせていただいてます。
本記事とは関係ないのですが、
リーンなバルクアップには、
やはり白米より玄米でしょうか?
初めまして”メガMAX”さん。コメありがとうございます。トレーニングを始めて3年目。体も変化の兆しが顕著に現れて来る頃ですね!
ご質問ですが、リーンなバルクアップはトレーニーとして、一番の課題です。筋量が多くなっても体脂肪が多ければただデカイだけで、お腹が出ているとカッコ良くはありません。
が、難しいのはバルクアップは摂取する栄養、カロリーが充分摂れていて可能な物です。もちろん、リーンにバルクアップは(無駄の無いとリーンを訳せば)可能です。
メガMAXさんは30代であればバルクアップはガンガン食べてバルクアップし、ビルダーの様にオンシーズンに体脂肪そ削ぎ落とすと言うやり方でも良いと思います。その方がバルクアップをしやすいと思います。
僕自身も若い頃?(50歳くらいまで)はそうしていましたが60歳に近くなり太ると絞った時の皮膚のたるみが戻らないのに気づきほぼ年中、体脂肪は10〜14%に保つようにしていきます。
話を戻しますが、白米、玄米の件ですが、朝、昼と玄米にされて、多分、夕食はトレーニング後でしたら白米が良いのでは無いでしょうか。夕食がトレーニング後30分以内であればの話ですが。
トレーニング後は筋肉にとっての黄金タイムです。栄養を筋中に送り込む為にインスリンの分泌をあげる白米やパスタが適しています。それ以外の食事で必要な炭水化物といってもインスリンの分泌を上げる事は
皮下に脂肪を溜めやすくなります。僕自身も朝はシリアルかオートミール、昼は事務所では玄米おにぎりと胸肉、ブロッコリー(仕事上、外食が多いので米は控えめに。うどんやパスタやラーメンはほぼ食べません。)
ただ、トレーニング後だけは茶碗に1杯か2杯、白米を食べ、オフの日の夕食は玄米です。
メガMAXさん、一度、試して下さい。また、良ければ体重、身長、体脂肪等も教えて下さい。僕なりのアドバイスをさせていただきます。
ほんと、コメントをありがとうございました。頑張って下さい!